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【フェアリーS予想】外回りに顕著な傾向? 2日間の結果から狙うべき脚質とは

  • 2021年01月10日(日) 19時00分
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。

 中山は5日の中山金杯当日からCコースを使用。内6m地点に仮柵は設置されているが、徐々に内寄りが傷んできている。土曜、日曜とも良馬場。土曜、日曜朝測定のJRA発表のクッション値も同じ「10.3」(やや硬め)で、ある意味では安定した芝状態となっている。

 この2日間を見ると、中〜外を通る馬の差しが利き出した印象がある。特にフェアリーSで使用する外回り1600mで、その傾向が出ている。

 土曜5R・3歳新馬戦(芝1600m)で道中最後方から4コーナーで外を通って一気差しを決めた2番人気レッジャードロには驚いた方も多いのでは?前半3F35秒8の平均ペースで逃げた1番人気ベルピエースの勝ちパターンを瞬発力で崩した形。もちろん、勝ったレッジャードロの潜在能力は素晴らしいが、直線は芝の傷みが少ない中〜外が伸びるのを証明している。

 土曜11R・ニューイヤーS(芝1600m)の1、2着も直線で外に出した組。5番手から伸びたミッキーブリランテ、中団追走から一番外に出したアルーシャが競り合うようにして1、2着。レース前半3F35秒2〜同後半3F34秒8で、前の組がもっと頑張ってもいい流れだったが、内寄りを通った馬は最後伸びを欠く印象だった。

 日曜10R・若潮S(芝1600m)は早めに4コーナーで2番手に進出したカラテが3馬身差で圧勝。逃げたウインカーネリアンが2着に粘ったので先行馬も全くダメとはいえないが、このレースで3着に入ったハーモニーマゼランは4コーナー12番手から外を猛然と追い込んできていた。ちなみにこのレ−スの勝ち時計は1分32秒9で、土曜のメイン・ニューイヤーS(1分33秒2)より速かった。

 同じ中山1600mの日曜12R・4歳上2勝クラスはラチ沿いを逃げ切ったインテンスライトが1着。道中後方から大外を伸びたフォースオブウィルが2着に届く派手な展開。

 フェアリーSは前に行ける馬は多いが、それでもS〜Mペースが濃厚。力のある馬なら内粘りも利く展開だが、現在の芝状態を考えると、最終的には直線で中〜外を通る差し馬が優勢になりそうな気配。

スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。

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