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【セントウルS】素直に前走好走馬に注目

  • 2021年09月07日(火) 12時00分

前走サマースプリント組にもはっきりした傾向が


 セントウルSは過去10年、前走リステッド以下のレースに出走していた馬が[0-0-1-30]。アンシェルブルーが前走朱鷺Sから3着した以外は全滅となっている。さすが別定GIIというか、クラスの壁があるようだ。

 そうなると検討すべき対象馬は、前走でサマースプリントシリーズ対象レースを使ってきた馬か、春の高松宮記念なり安田記念なりから休み明けで臨む前走GI組ということになる。このうちサマースプリントシリーズ組についてはかなりはっきりした傾向が出ている。

 他のサマースプリントシリーズ対象レースから来たのべ84頭のうち、前走で3着以内だった馬は[5-5-1-10]で複勝率52.4%。回収率は単180%・複107%。4着以下だった馬は[1-1-5-56]で複勝率11.1%。回収率は単4%・複36%。後者で馬券に絡んだ7頭のうち2頭は前走4着馬で、前走5着以下だと複回収率は26%にまで下がる。結局のところ、好走してきた馬しかセントウルSでは狙えないということである。

 昨年は前走サマースプリントシリーズ対象レース3着以内馬が不在だったのだが、それ以前の9回は最低1頭は該当馬がいて、その該当馬が連対してきた(11年は他に3着馬がおり、12年は該当馬でワンツー)。15、16、18年は該当馬が1頭だけで、その馬がそれぞれ2着している。

 今年は函館スプリントS2着のカレンモエと、CBC賞2着のピクシーナイトが該当。ここからの2択を間違う可能性はあるが、軸候補が2頭に絞られているというのは分かりやすい話ではある。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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