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【東京新聞杯予想】東京新聞杯の定番・前走準オープン組

  • 2022年02月01日(火) 12時00分

自戒を込めてこの原稿を書いている…


 このコラムでは過去に書いたのと同じような内容のことを書くことがあるが、それは別にサボっているからではなく、レースのキモとして特に重要なことだからである。東京新聞杯について先に結論を書いてしまうと、「前走準オープン組が狙い目」ということになる。

 過去10年はもちろん、20年で見ても前走準オープン組の活躍はめざましい。過去10年で[6-2-1-12]、勝率28.6%・複勝率42.9%で回収率は単256%・複127%にもなる。極端な大穴で回収率を伸ばしたわけではなく、いちばん人気薄で馬券に絡んだケースでも7番人気(2004年7番人気1着ウインラディウス)である。

 勝率28.6%・複勝率42.9%がどのくらい高いのか分からないかもしれないが、同期間の前走GI組が勝率13.2%・複勝率26.3%で、前走重賞組だと勝率6.1%・複勝率20.0%。単純に複勝率で比べると前走準オープン組>GI組>GII組>GIII組>オープン特別・リステッド組となっており、完全な格上タイプか勢いだけはある準オープン組かという構造になっている。

 昨年は唯一の該当馬カラテが1着。自分で主張していた説を信じ切れず予想で軽い扱いにしてしまったので、自戒を込めてこの原稿を書いている。ちなみに一昨年は該当2頭でそのうちのシャドウディーヴァが2着した。過去20年の内複数該当馬がいた03年、04年、06年、09年、17年、20年のうち馬券に絡む馬が出なかったのは17年だけ。その17年もストーミーシーが4着(同着)ときわどいところまで来ていた。

 今年は登録時点で3頭がいるので、どれかは出走してくるはず。しかも揃って前走1番人気1着、冒頭に紹介した過去20年の前走準オープン組[6-2-1-12]のうち、前走1〜2番人気1着は[5-2-1-5]で3番人気以下1着は[1-0-0-5]だった(他に負けてきた馬が2頭)ので、3頭とも有望である。3頭とも出てきた場合、そこからの3択を間違いそうで怖い。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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