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【ヴィクトリアマイル予想】豪華メンバーが揃った今年は軸選びが難解

  • 2022年05月13日(金) 18時00分

GI未勝利の伏兵でも勝つチャンスは十分


 タイトルホースが多く豪華メンバーのヴィクトリアマイルだが、その馬たちもそれぞれ強みと弱みがある。どれか1頭を選ぶというのがなかなか難しいメンバー構成だ。

 レイパパレは牡馬相手のGIでも通用する地力があるが、マイルへの対応がカギ。デビュー戦と2戦目で勝っているとはいえここはレベルが違う。差し競馬ができるかは未知数だし、まずは好位につけられるかどうかだ。

 距離についてはアカイイトあたりも同様だが、こちらはもともとエリザベス女王杯が展開的にハマった感もあったし、より難しい競馬になるのでは思う。

 ソダシはダートを試したがフェブラリーSのほうで結果が出たように、ワンターンのマイルが良さそう。桜花賞を勝っているので周りの大きいコースもよい。ただ目標にされる馬なので、それをすべて振り払って勝つことができるか。

 デアリングタクトは状態がカギなので、正直データ派などの門外漢には判断できない。個人的にはマイルも短いのではと思うが、そこも人によって評価が異なることだろう。勝ち切るうえでマイルは微妙というのが筆者の見解だが、それでもデキさえあれば最後はある程度差してくるはず。突き抜けるかはともかく、2着・3着には意識しておきたい。

 レシステンシアはマイルもこなせる馬だが、ラップに緩急があると良さが出ない。他の馬にペースを作らせるより、強気に逃げるくらいのほうが悔いの残らない競馬になるのではと思う。

 まだGI勝ちがない馬の中では、やはりソングライン。東京芝1600mはベストの条件だし、今回は逃げ先行馬がけっこういるので差し馬向きの流れになる可能性もある。「マイルの差し馬」といえばこの馬で、展開利があればGI馬たちを負かす可能性は十分だ。

 ファインルージュも立ち位置としては似たところがある。オークスで大敗しているが、逆にそれがマイルに期待感を抱かせる。前走はイルーシヴパンサーのキレ味に屈したが、少し上がりのかかる差し決着ならばチャンスが広がる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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