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【スプリングS予想】コース形態は敵か味方か

  • 2023年03月17日(金) 18時00分

悩みどころは脚質が競合する馬が多いこと


 登録時点で収得賞金が900万円超という馬が3頭のみのスプリングS。権利取りの一戦としては白熱するが、ファンとしては難しい一戦だ。

 今回唯一、前走でオープンの掲示板に載っているのがセブンマジシャン。その点を買われて人気になりそうだが、キレよりは持続タイプの差し馬だし、アタマに決め打つのは怖いようにも思う。あまり人気になるようなら軸というよりはヒモで考えたい。

 オールパルフェは今回貴重な重賞勝ち馬。朝日杯FSでは敗れたが、それでも6着ならまずまず。これまで逃げばかりで今回は初距離。いかに溜めをきかせつつ他馬にペースを握らせないようにするか。能力は高いが競馬の進め方としては難しい面もある。

 ベラジオオペラは1800mで2戦2勝。今回は同じ距離でもコーナー4つの戦いになるので、そこへの対応力がテーマになる。位置はとれる馬なのでむしろコース形態が味方になる可能性も、他馬に主張されすぎて前半に負荷がかかってしまう可能性も、両方ある。

 ホウオウビスケッツも2戦2勝。1600mと2000mで勝ってきたが、個人的には2000mよりは1800mのほうがよいのではと思っている。逃げての2連勝なので、今回は脚質がバッティングするオールパルフェやグラニットとどう折り合いをつけるか、そこが課題になる。

 そのグラニットは京成杯で8着。個人的には同じ逃げるにしてももっと離した逃げのほうがよかったかと思う。今回についても同様なのだが、前走に比べて脚質が競合する馬が多い点が悩みどころだ。

 アイスグリーンは4戦2勝だが新潟2歳Sも0.5秒差だし、今回のメンバーでは実績のあるほう。今回序盤の先行争いが激しくなる一方で中盤が緩む可能性があるが、そうなったときには捲る形での好走がありうる。

 ハウゼは芝だと2000m以上しか走ったことがないので、1800mで近3走と同じ位置が取れるかどうか。逆にメタルスピードは5走ぶりの1800mだが、距離を意識して前半慎重になりすぎないほうがよいかと思う。先行勢の直後につけられればチャンスがありそう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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