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【エプソムC予想】予想の軸は4歳馬 今年の顔ぶれはどうか

  • 2023年06月09日(金) 18時00分

5歳以上の各馬は悩みどころも多い


 エプソムCは4歳馬が強いレースで、降級が廃止された後もその傾向は続いている。理屈で言えばグループとしての4歳馬は弱くなる(かつてなら準オープンに下がっていた馬もオープンに残っているため)はずなのだが、実際にその傾向が確認されるまでは4歳重視でいったほうがよいように思う。

 今年の4歳馬というと、まずはメイS4番人気2着のマテンロウスカイと1番人気10着のルージュエヴァイユ。マテンロウスカイはセントライト記念以外すべて3着以内。逃げてもいいし逃げなくてもいいという脚質はエプソムCに向いている。前走がハンデ戦・55キロでのものなのでまだオープンの壁を越えきったというわけではないが、やはり有力な1頭だ。

 ルージュエヴァイユは古馬オープンでの2戦がともに大敗だが、このレースは前走上位人気大敗馬の巻き返しがあるし、この馬自身ピンかパーかのところがある。ピンを狙って軸やアタマ固定にするのは怖いが、一方で無印にもしたくない。

 インダストリアは前走で重賞勝ち。1800mへの距離延長はやや不安ではあるが、ワンターンに近い形の東京芝1800mならこなす可能性は十分。1キロ余分に背負うが、能力の保証が付いている分、魅力が勝るように思う。

 昇級のカワキタレブリーも4歳馬。自在性がある一方で、その日とった戦略に展開のほうから嵌まってきてくれないと弱い面がある。逆にいうと展開次第で上位の可能性は十分にあるので、距離を理由に人気薄になるようなら押さえておきたい馬だ。

 5歳以上ではジャスティンカフェが人気になりそう。マイルCSでも0.4秒差に来る強豪なので当然ではあるが、どうしても差し遅れのリスクがつきまとう馬でもある。重馬場だったとはいえ昨年もそうだったし、買う場合も敢えて2、3着を強く意識したい。

 レインフロムヘヴンは昨年5月の休み明け以降非常に堅実。5歳上がり馬というのは買いづらい面もあるのだが、相手なりに走れる点を生かして馬券圏内は狙える。

 エアロロノアは今回貴重な前走GII組。1800mは守備範囲だと思うのだが、前々走あたりを見てもここで突き抜けるまでのイメージは湧かない。△を付けるかどうかで悩むところ。

 エアファンディタは33秒の上がりを使える点が強み。一芸で勝負するタイプなので、それが生きる展開になるのかどうかに尽きる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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