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委縮する馬、怒る馬、影響のない馬──馬の性格によって反応が違うレース中の接触、気持ちと走りにどう影響するのか【月刊 川田将雅】

  • 2023年11月23日(木) 18時02分
“VOICE”

▲他馬との接触による影響とは(撮影:福井麻衣子)


フルゲート18頭で行われる競馬という競技。全頭が1着を目指す以上避けられないのが、他馬との“接触”。

馬の性格によって反応は全く違うそうで、今年10月のスプリンターズSで川田騎手が騎乗したママコチャは、3コーナーで接触がありながらも勝利。

過去にコンビを組んだスターズオンアースやラヴズオンリーユーを例に、“接触”の影響と対処について解説いただきました。

(取材・構成=不破由妃子)

「みなさんが思っている以上に、接触は頻繁に起きています」


──この秋は、スプリンターズSのママコチャ(1着)、エリザベス女王杯のハーパー(3着)、マイルCSのセリフォス(8着)と、レース中に接触がありましたね。あと、先週でいえば、秋明菊賞のダノンマッキンリー(1着)も。

川田 みんなで走っているわけですから、レースの流れのなかでどうしても接触してしまうことはあります。「ほかの馬を押圧してはならない」というルールはありますが、実際には頻繁に起こっていることです。で、接触したからといって、必ずしも大きな影響があるわけではない。馬によって、状況によって、影響の度合いは変わります。

──ママコチャにしろ、ダノンマッキンリーにしろ、勝っていますからね。

川田 その馬の性格によって、反応の出方はまったく違うんです。同じ接触の仕方だとしても、委縮して怖がってしまう馬もいれば、逆に「この野郎!」と怒ってスイッチが入ってしまう馬、接触したことをまったく気にしない馬もいます。

“VOICE”

▲スプリンターズSのママコチャはコーナーでの接触がありながら勝ち切った(撮影:下野雄規)


──競馬を見ていて思ったんですが、セリフォスは「この野郎!」タイプでは?

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1985年10月15日、佐賀県生まれ。曾祖父、祖父、父、伯父が調教師という競馬一家。2004年にデビュー。同期は藤岡佑介、津村明秀、吉田隼人ら。2008年にキャプテントゥーレで皐月賞を勝利し、GI及びクラシック競走初制覇を飾る。2016年にマカヒキで日本ダービーを勝利し、ダービージョッキーとなると共に史上8人目のクラシック競走完全制覇を達成。

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