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菊花賞から見る好走パターン(2)

  • 2010年02月24日(水) 17時00分
 では、スリーロールスの場合はどうだったか?

 この馬は逃げ馬。前走は1800mだったので、スローとは言え、テンの3ハロンは35.4秒。2200mも延長になる菊花賞がこれより速い流れになる可能性はそれほど高くない。

 これをMでは「逃げ馬の延長」と呼び、「順ショック」になる。逃げ、先行馬は前走より緩い流れの方が気持ち良く走れるのは想像に難くないだろう。しかも今回は阪神から京都替わり。直線の負担が減るのも延長の先行馬には嬉しい。

 そして父がダンスインザダーク。フレッシュな状態においては延長を好む血統だ。そういう意味でも順ショックになる。また、これは血統の連載(『穴馬は走りたがっている』参照のこと)で散々書いたのだが、ダンスインザダーク産駒は飽きやすい。したがって、条件戦からGIで、1800mから3000mというような極端な条件変更は、飽きやすさからの解放という意味で、非常に有効な手段になる。

 むしろM的に難しいのはフォゲッタブルの評価だ。前走が1000万負けからGIIへの格上挑戦で7番人気3着と激走した馬なのだ。つまり、前走がM的な鮮度を使って好走したわけである。これは通常ならMではストレスで危ないパターンだ。

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ストレス、ショック療法など、競走馬の心身構造を馬券にする「Mの法則」を発見し、従来の競馬常識を完全に覆した。現在は、競馬雑誌等で活躍中のほか、馬券研究会「Mの会」を主催し、毎週予想情報の提供を行なっている。主な著書に「短縮ショッカー」、「ウマゲノム版種牡馬辞典」、「ポケット版 大穴血統辞典」などがある。

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