今週は
ダービー卿CTに、この連載でおなじみの
マイネルファルケが出てきたので、復習がてら、分析してみよう。
前走はOP特別の
東風Sで1番人気に支持されて2着。今回はその東風Sでマイネルファルケに0.2秒差付けて完勝してた
フィフスペトルが2番人気で出走していたりしたので、4番人気に人気を落としていた。それもそのはず、東風Sは今回と同じ中山マイル。全く同じ条件なのだ。しかも、前走はスローペースで前有利だった。それなのにフィフスペトルに差し切られているわけだから、人気が落ちるのは普通だろう。
しかし、Mを知っている人間なら、180度違う見方が出来る。
前走は
東京新聞杯で逃げの位置取りを掛け、苦手な超高速の上がり勝負になったにも関わらず5番人気で4着に好走した後だ。そのストレスがある。したがって、私も1番人気のマイネルファルケより、休み明けで鮮度のあったフィフスペトルの方を東風Sの予想では評価したのだった。
結果、東風Sでは、その前走のストレスにも関わらず逃げないで2着。今回は逃げれば位置取りショックが掛かるし、逃げなくても前走ほどのストレスはない。したがって、中山マイルという同一条件で、OP特別から重賞とレベルは上がるのだが、前走を下回る着順というのはちょっと考えられない。
このように例え2着でもストレスが少ない場合があるのだ。
逆にフィフスペトルは、前走を見れば誰でもが分かるように能力自体は高い。が、前走は前残りを強引に差して同一条件を1着。少し飽きがある。したがって、今回はマイネルファルケにフィフスペトルは先着できない。ということで、私はマイネルファルケを本命にして、4点目だったが馬連を当てることが出来た。ちなみに勝った
ショウワモダンも、前走4角5番手から、今回は2番手と「前に行く位置取りショック」を仕掛けた為に好走出来たのである。
このように、全く同じ条件でも、常に着順は入れ替わる。これが「能力だけでは着順は決まらない」、つまり「Mのストレスとショックなどの関係から着順が決まっている」という、端的な証明に他ならない。
ちなみに1番人気の
トライアンフマーチは前走1400mを先行して4着。今回は本来の差しに回ると表明していた。差しに回れば「差し馬の延長」という「逆位置取りショック」になってしまう。したがって4番手評価に落とした。また3番人気の
ファリダットも「追い込み馬の延長」という逆ショック。これは7番手に評価を落として予想した。
今回もよくあるパターンの、逆ショックによる人気馬の凡走例となったが、追い込み馬の延長でも走る馬はもちろんいる。そのパターンについては何れかの機会に触れたいと思う。
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