先週は4走前からの周到な短縮ショックについて書いた。
このような形はもちろん毎週のように行われている。今週もいくつかそのような短縮が行われたが、先週の解説と似たパターンだった6/6(日)東京8Rを見てみよう。
勝ったのは9番人気
ブラッシュアップ。1800mから1300mへの500m短縮ショックだった。
この馬の仕掛けは5走前から始まった。4走前は1400m。5走前の1900mからは今回と同じ500mの短縮ショックだった。
このときの位置取りが3角5番手。ペースは前半34.8秒のハイペース。速い流れを前に行ったのだ。これは逆位置取りショックだ。前走1900mで3角9番手と追い込んで好走しているのに、前走より流れ激化の短縮で無理に前に付けるというのは、馬にはかなり心身に辛く感じる。したがって5着と着順を落としたのは仕方がない。これをして、「短縮適性がない」とするのは、早計である。
ポイントは、ハイペースの流れでも前に行けたということだ。つまり、短い距離に対するスピードの対応力は充分あるということになる。
続く3走前は同距離の1400m。重の高速馬場を差して3着に好走した。このぐらいの距離への適性を感じさせる内容であり、また差して3着ということも重要である。無理に急がせないで、ペースなりに差せると好走出来るタイプということを証明できたのだ。
2走前は新潟1800m。400mの延長ショックになる。ここでは延長のペースダウンを利用して自然に前走より前に行く位置取りショック。これは馬の気持ちに逆らわない「順ショック」だ。ということで1着。
前走は格上げ戦の同距離で10着に惨敗。
15頭立ての15番枠で外々を回らせられたのが直接の敗因だが、距離変更付きの位置取りショックで勝った後だから、そのストレスで凡走するのは致し方ない。
ポイントはむしろ、その位置取りだ。
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