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スプリンターズS、シリウスSなど

  • 2012年09月24日(月) 18時00分
【栗東トラックマン】
◆日曜中山11R・スプリンターズS(GI)
・エピセアローム
「前走(セントウルS1着)は3着だった北九州記念に続いて52キロで出走できるし、状態も引き続き良かったので期待はしていましたが、すべてがうまく行きましたね。とはいえ負かした相手が相手だから素直に強い競馬だったと思います。この中間も順調に調整できており、休み明けを2回使ってさらに良くなっている印象。前走のようにスムーズな展開はそう望めないが、楽しみなことには変わりないですよ」(石坂調教師)

・カレンチャン
「前走(セントウルS4着)はプラス22キロの体重でしたが、太かったらあのような競馬はできていないと思いますし、ほとんどは成長分でしょう。展開が厳しくなりましたが、56キロであの結果ですから、よく辛抱しています。この中間はひと叩きした効果を感じる状態ですし、気持ちの面も集中力があっていい気配。万全な状態でレースに臨めそうです」(安田調教師)

・ダッシャーゴーゴー
「前走(キーンランドC2着)は相手も強かったですし、その中で勝ちに等しいレースができたことは評価できます。悲観するような内容ではなかったですよ。レース後は栗東に戻して調整していますが、暑さにも体調を崩すようなことはなく、状態はむしろ上向いています。1週前追い切りの動きも良かったですし、いい仕上がりで臨めそう。一瞬の脚を活かせる中山コースは合っているし楽しみです」(安田調教師)

・パドトロワ
「前走(キーンランドC1着)はハナを切って速いペースで行ったが、最後までよく踏ん張ってくれました。内容の濃いレースでしたね。その後は栗東に戻して調整していますが、体調を崩すようなこともなく順調。以前よりも体質が強くなりました。まだ少し余裕はありますが、馬体の張りなどは良く状態も文句ありません。今回も積極的なこの馬の競馬を期待したいですね」(鮫島調教師)

・マジンプロスパー
「前走(セントウルS11着)は久々でも仕上がりは悪くなかったので期待していましたが、ちょっと強引な競馬で厳しい展開になってしまいました。ただ、幸いレース後はダメージもなく順調に来ているし、1週前追い切りもしっかりと時計を出すことができましたよ。一度使って素軽さが出てきたし、あとは当週サッとやれば十分でしょう。叩いた上積みも期待できるし、うまく立ち回れれば楽しみです」(中尾調教師)

・ロードカナロア
「前走(セントウルS2着)は敗れたとはいえ競馬の内容は良かったですし、ジョッキーもこれでこの馬のことを手の内に入れてくれたでしょう。次につながるレースはできたと思います。この中間も特に問題なく順調に調整できており、馬体も締まっていい雰囲気です。前走の内容を見ていても直線坂のある中山は問題なさそうですし、着実に力をつけてきているので楽しみですね」(安田調教師)

◆土曜阪神11R・シリウスS(GIII)
・インバルコ
「前走(阿蘇S3着)は残念な結果でしたが、決して小回りコースがいいタイプではありませんし、トップハンデだったことを考えれば悲観することはないでしょう。ここを目標に順調に乗り込んでおり、1週前追い切りもしっかり最後まで集中して走れていました。広いコースになるのはプラスでしょうし、今回も引き続きハンデ差がポイントになりそうです」(川合調教助手)

・グラッツィア
「この夏は函館で津軽海峡特別を勝ち、その後新潟、前走の小倉(KBC杯1着)と厳しいローテーションでコンスタントに使ってきましたが、しっかりと結果を残してくれました。素質の高さ、充実度を物語っていますよね。これからオープンクラスで揉まれていけばさらに強くなってくれるでしょう。今回は重賞でメンバーも揃いますが、この中間も順調に来ていますから楽しみです」(清山調教助手)

・グレープブランデー
「前走(阿蘇S1着)はやや相手関係に恵まれた感もありましたが、それでも最後までしっかりと集中して走れていましたし、評価のできるレースだったと思います。長期休養明けから4戦目になりますが、徐々にいい頃に戻りつつあります。毛ヅヤ、馬体の張りが良くなってきましたし、年齢を重ねていい意味でのズブさも出てきていますからね。今回も楽しみですよ」(安田調教師)

・ナイスミーチュー
「前走(宮崎S1着)は強い競馬をしてくれましたね。ダートは終いまでしっかりと脚を使い、コンスタントに速い上がりをマークしています。この中間はここを目標に調整してきましたが、引き続き順調そのもの。初めてのオープン挑戦になりますが、まだ底を見せていない魅力があるし、ここでどれだけやれるか楽しみですね」(橋口調教師)

【美浦トラックマン】
◆日曜中山11R・スプリンターズS(GI)
・サンカルロ
 前走は、いつものかかる面が見られず、むしろズブさを見せていたが、これは久々の影響か。気性が勝った馬にしては叩き良化型で、前走の1戦だけでは見限れない。1週前追いも格下のメジロサンノウが相手だったとはいえ、問題にしない絶好の動き。ひと叩きの効果は大きそうだ。一昨年のスプリンターズSが0.3秒差3着。まだ衰えが見えないだけに、ツボにはまれば一発大駆けも。

◆日曜中山12R・内房S(1600万下)
・ケイアイダイオウ
 脚部不安のため、およそ11か月ぶりの実戦となった前走。馬体重こそ増えてはいなかったが、やや追い不足かと思える攻め過程。案の定、息がもたずに見せ場すら作れぬまま惨敗してしまった。しかし、もともとが久々はまったく走らないタイプで、陣営もそのあたりを考慮しての仕上げ。その思惑どおりに、今回は動きにグンと素軽さが加わっており、大きく変わりそうなムードがある。もちろん、現級勝ちの実績は断然上位。前走を度外視して、大きく狙わなければなるまい。

・ハッピーカオル
 プール調整併用で速い時計は少ないが、気性の勝った馬で仕上がり早いタイプ。1週前の追い切りでも、併せたシャドウゲームが一杯に追うのに対し、こちらは津村騎手が持ったままの手応え。素軽さ満点の動きを見せた。気合のりも良く力は出せるデキと思える。前々走の内容なら、このクラスでも十分通用するし、中山の1200ダートは、過去6戦4勝で鬼と思えるコース。間違いなく好勝負できる。

◆日曜中山10R・勝浦特別(1000万下)
・ガッダムアスカ
 1週前はウッドチップで、58秒4〜43秒7と軽く流してきただけだが、小気味良い切れのある動きを披露。460kg台の体を、数字以上に大きく見せ、ここに来て成長を感じさせる体つきになってきた。1400〜1600mではもうワンパンチ足りなかったが、流れが速くなる1200では折り合いが付けやすく、そのぶん末脚の破壊力を増し前走圧勝。3、4走前の相手関係から1000万クラスでも十分に通用する力の持ち主。ベスト条件を見つけ、充実著しい今なら、アッサリと通過してくる。

◆日曜中山9R・芙蓉S(OP)
・フラムドグロワール
 初戦は調教本数をこなしていたが、坂路のみの調整で、速い時計も直前の1本だけ。パドックでは、まだモッサリした雰囲気を残していたが、それでもキッチリ勝ち切ったのが素質の違い。8月末から調教を再開して、今回はコースでの調教をメインにして、9本の時計をマーク。先週はウッドチップで69秒4〜39秒3、4馬身先行させた古馬を、直線で楽々捕まえてゴールイン。体をスッキリと見せ、メリハリのある体つきに変わってきた。キャリア1戦の不安よりも、それを上回る素質を秘めている馬。強い競馬を期待する。

◆土曜中山11R・秋風S(1600万下)
・サクラクローバー
 7月の飛騨S以来で2か月半ぶりとなるが、美浦での乗り込みは坂路中心に計4本の時計。20日の1週前追いは3頭併せで、前を行く古馬2頭を1秒追走から、坂下で進路を内に取り、あとは一気に駆け抜けて逆に3馬身先着。まさに並ぶ間もなく抜き去った瞬発力はさすが古馬の貫録。まだ手ごたえに余裕がありながら、4F51秒1〜3F37秒0〜1F11秒9の時計も優秀で、あとは直前追いで気合いをつける程度に1Fキチッと追い切ってくれば十分のデキになるはず。スタートは後手の難があるものの、比較的外差しが決まる中山の1600m戦、ペースも速くなること必至なだけに最後は強烈な差し脚で台頭の可能性大。鉄砲駆け実績が3-1-11-3-1着だけにいきなり狙い打ち。

・ミヤビファルネーゼ
 前走1600万下の春興Sを後方から大外一気に伸びて快勝。今回5か月半ぶりの実戦になるが、牧場から乗り込まれて帰厩していきなり6F82秒5〜上がり39秒2を抑えきれない手ごたえで計示。そして1週前の追い切りでは、終いの反応を確かめるようにビシッと追われ、5F66秒1〜上がり37秒2。そして、最後の1Fを11秒7と鋭敏に反応。美浦での調教本数は少なくても仕上りに不安のないことをアピール。勝った前走と同じクラス。緒戦から期待。

◆土曜中山10R・茨城新聞杯(1000万下)
・ゲンパチメジャー
 文句なしの強さを見せつけたのが前走の中山戦。好位追走からゴーサインを出すと一気に伸びて、後続に2馬身半差をつける楽勝劇。ダート1200m1分11秒5も優秀な記録としてよく、この内容なら1000万に昇級しても十分に通用するとみていい。この中間は北馬場と坂路併用の乗り込みだが、無理使いされておらず、体調は高値で安定。単調な先行型ではなく、出たなりのポジションで自在に折り合える気性は大きな魅力。もちろん相手はグンと強くなるが、今の充実ぶりなら軽くは扱えまい。

・スノードラゴン
 降級しての前走(鶴見特別)だったが、不良馬場のハイペースを強引に追走。そのため速い時計の決着で最後いつもの伸び脚を発揮できず流れ込んだだけの5着。末のパワーは良馬場でこそ…を感じさせた。今回は3か月半ぶりの出走になるが、ハードな日程で急ピッチに乗り込まれ、1週前の調教ではゴール前ビシッと追い5F65秒1〜上がり36秒9の好時計をマーク。追ってからの反応も素晴らしく最後の1Fが12秒1。大柄でもまったく動きにムダがなく万全の態勢で臨む。緒戦から地力の違いの見せ場。

◆日曜阪神10R・道頓堀S(1600万下)
・ダンスファンタジア
 4月の福島民友Cから1200〜1400mへの路線に転じて戦ってきたが、4-4-8-4着が示すように、終いの切れを生かす戦法が板につき、毎回勝ち馬と差のない競馬。特に前走のセプテンバーSでは直線窮屈なシーンがありながら、勝ち馬と0秒1差の4着は最近で1番の好内容だった。その後中2週のレース間隔となるため、20日の追い切りは直線軽く程度にとどまっているが、ラスト1F12秒0で駆け抜けてくるあたりデキの良さをキープしていることは確か。阪神コースは3歳時に苦い経験があったが、気性面で成長、折り合いに難がなくなった今なら何ら心配なし。乱ペース必至、最後の急坂を越えてからでも十分に届くコースだけに直一気の差し脚に注目。

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美浦・栗東トレセンから重賞出走馬を中心に陣営の談話、中間の動きをレポート

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