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天皇賞・秋、スワンSなど

  • 2012年10月22日(月) 18時00分
【栗東トラックマン】
◆日曜東京11R・天皇賞(秋)(G1)
・エイシンフラッシュ
「前走(毎日王冠9着)は、放牧明けでも仕上がりが良かったし、休み前よりも力強さが出ていたから期待していました。レースはスムーズに運べたし、あれで伸びなかったのは、精神面の問題としか考えられません。レース後は疲れもないし、順調そのもの。レースに行って前向きさが出てくれれば巻き返せると思います」(田代調教助手)

・カレンブラックヒル
「前走(毎日王冠1着)は道中うまく折り合って進められたし、最後もうひと伸びしてくれて、想像以上に強い競馬をしてくれました。この中間も順調に調整できているし、この距離だからと言って何か意識して調教することはありませんよ。ここは相手も強くなるけれど、斤量差もあるし、ひと叩きした上積みもあるから楽しみです」(平田調教師)

・ジャスタウェイ
「前走(毎日王冠2着)は、終いいい脚で伸びてくれたし、先々が楽しみになる内容でした。ひと夏を越してかなり成長を感じるし、レース後もダメージなく馬がしっかりしてきましたね。相手は強くなるけれど、使ってさらに状態は上向いているし、ここでどんな競馬ができるか期待しています」(須貝調教師)

・トゥザグローリー
「前走(宝塚記念12着)後は放牧に出してリフレッシュ。ここを目標に9月末に帰厩しました。放牧先でもしっかりと乗り込んできたので、すぐに時計を出せましたし、順調に調整できています。このところ朝は寒いぐらいの日もあって、だいぶキビキビした動きを見せるようになってきました。もっと寒くなってきた方がいいタイプだし、大型馬でいきなりのGIなので、使ってからの方がよさそうだけれど、状態は悪くありません」(池江調教師)

・トーセンジョーダン
「予定していた札幌記念は、1週前追い切り後の裂蹄で回避。すぐに放牧に出してしっかりと治療し、今は問題ありません。10月頭に帰厩し、順調に乗り込んでいます。1週前追い切りの動きはまだ本来のものではありませんでしたし、今年は蹄の治療もあって昨年とは調整過程も違います。当週のひと追いでどこまで態勢が整うかというところでしょう」(池江調教師)

・ルーラーシップ
「前走(宝塚記念2着)後は放牧に出してリフレッシュ。ここを目標にして、9月下旬に帰厩しました。春の競馬を見ていてもようやく完成の域に入ってきた印象ですし、精神面の成長も感じますね。1週前追い切りの動きも申し分なく、しっかりと調教を積めたのでぶっつけはマイナスにならないと思っています」(清山調教助手)

◆土曜京都11R・スワンS(G2)
・オリービン
「前走(ポートアイランドS1着)はスムーズな競馬ができたし、いい内容の勝利でしたね。レース後も順調に調整できているし、状態はいいですよ。この距離ならまず折り合いの心配はないし、そういう意味でも楽しみ。ここでいい結果を出してマイルCSへ向かいたいですね」(橋口調教師)

・グランプリボス
「前走(毎日王冠6着)は、展開を考えればよく頑張ってくれていると思います。外枠じゃなければまた違う結果だったと思うだけに残念だけれど、強い競馬はしているからね。馬体が増えてパワーアップしているし、一度使った上積みも見込めますから、今回は勝ち負けを期待していますよ」(矢作調教師)

・ショウリュウムーン
「前走(中京記念2着)は大外枠からの競馬だったけれど、最後は長くいい脚を使ってくれたし、負けたとはいえ中身の濃いレースができたと思います。その後は放牧に出してリフレッシュさせ、今回は久々の実戦になるけれど、息遣いなんかはできているからね。1400mでも外回りなら対応してくれると思います」(佐々木調教師)

・レッドデイヴィス
「前走(ポートアイランドS9着)は、終いを活かす競馬をして、最後はしっかりと差を詰めていたけれど、まだ本来の走りとまではいかないね。ただ、徐々にいい頃のイメージには近づいてきているし、この中間も特に疲れはなく順調に乗り込めています。今回は距離を1400mに短くしてみるけれど、うまく中団ぐらいで進めて終い差してくる競馬が理想でしょう」(音無調教師)

【美浦トラックマン】
◆日曜東京11R・天皇賞(秋)(G1)
・トランスワープ
 新潟記念制覇後2か月ぶりのレースとなるが、10月に入ってから追い日ごとにピッチを上げ、中間の調整内容は文句なし。18日の1週前追いはウッドコースに入り、他厩舎の古馬2頭を追走する形から、残り1Fで並ぶ間もなくアッサリと抜け出し先着。6F83秒2〜3F36秒8〜1F12秒4の好タイムを余力十分にマークするあたり今季の絶好調さをキープしていることは確かだ。東京の2000m戦では実績十分。高速馬場への対応は前走で実証済み。どんな流れでもスンナリ自分の型に持ち込めるセンスの良さは高いレベルにあり、GI初挑戦でも何らヒケは取らない。目下2連勝、7歳馬という今の勢いを持ってすれば大逆転も十分に可能だ。

・フェノーメノ
 10月に入ると調教を再開、週に2本ずつの時計をマークしている。先週はウッドチップでフライバイワイヤーを2馬身追走して、82秒2〜66秒9〜38秒7。軽く仕掛けて馬の反応を確かめると、後は流してゴールイン。それでも楽々と3馬身差、追っての瞬発力は確実に春よりレベルアップしている。苦手とされていた中山コースも、好位追走から早め抜け出しで圧勝。東京コースは4戦3勝、ダービーでの2着が1回と、パーフェクトな成績。古馬との初対戦も、2キロの斤量差・コース適性・状態と、いずれも好材料ぞろい。勝ち負けの競馬になる。

・ダークシャドウ
 海外遠征後、4か月半ぶりで臨んだ前走の札幌記念。十分に稽古を消化して馬体重は増えてはいなかったが、気合不足で完調とはいえないデキ。それでも実戦では、直線で勝馬に出し抜けを喰わされた形ながらもゴール前で盛り返し地力を見せた。ステップレースとしては悲観する内容ではなかった。1週前の調教は同格ジャガーメイルを6Fから4馬身ほど追走して80秒2〜上がり36秒1の好時計で圧倒した。ひと追いごとに馬体、気合共に見違えるような変わり身。この馬の本格化はこれからだ。

・ナカヤマナイト
 前走のオールカマーは出遅れながらも、早めに動いてダイワファルコン以下を寄せつけない完勝劇。多少相手に恵まれた感はあっても、明け4歳馬としての成長力を見せつけた好内容で、3歳時の詰めの甘さは一掃していることは確か。今回中4週のレース間隔となるが、中間は計3本の追い切りを消化。18日の1週前追いはウッドコースに入り1000万プロヴィデントを3馬身追走から、直線は進路を内にとり軽く仕掛けて併入。5F68秒5〜3F38秒2は多少物足りなさが残ったが、大きなストライドで、躍動感十分の動きは前走時以上のデキになっていることの表れ。ベストの距離、一瞬の切れ味勝負も味方となるはずで、あとは少しでも時計がかかる馬場になれば大駆けのチャンス。

◆土曜京都11R・スワンS(G2)
・レオアクティブ
 休養を境に馬が一変するという事がありますが、この馬の成長度がまさにそれ。気性の成長が目立ち、春より末脚のレベルが2つぐらい上がっている。1週前はポリトラックで64秒1〜37秒0、2秒8も先行させたルナを直線で捕まえ、最後まで余力たっぷりにゴールイン。折り合いに苦労していた春とは違い、稽古でも走りに余計な力が入らなくなっている。距離うんぬんよりも、この馬の場合は流れが速くなって欲しいタイプ。前走の1600よりも、ペースがさらに上がる1400は大歓迎。一気にGIまでもの勢いがあり、ここも落とせない一戦になる。

・サンカルロ
 1週前を含めて速い時計は2本目だが、珍しくゴール前追われて、11秒台の力強い伸び脚。意欲的に追い切れたように、今回の休み明けでは一番の状態と思える。前走はGI、同馬には多少忙しすぎる1200ということで6着だったが、窮屈なインを突いて0.3秒差なら、着順以上の好内容と思える。現状では折り合いがついて決め手を生かせる1400がベスト条件。GIIの相手関係なら、好勝負できる。

◆日曜東京9R・河口湖特別(1000万下)
・トキノエクセレント
 久々の前走も「1番人気」に推された東京巧者。結果は2着だったが、やや距離不足の1300m戦だったことを考えれば、負けて強しと思える内容だった。そして今回は、条件ベストの1400m戦。大幅な体調面の上積みも見込めるはずで、もちろんアッサリのシーンも十分にある。口向きが悪く、乗り難しいところのある馬だが、何度も好走させている福永騎手の手綱なら信頼していいはず。今度こそ決め手の違いを見せつけたい。

・クレバーデステニー
 間隔が詰まり、時計を出し始めたのが前週からだが、好気合で素軽さ満点の動き。馬体減りもなく好調子でレースに臨めそうだ。中山の1200ダートで2勝した馬だが、前走のレースぶりだと、多少距離不足の印象。ダート向きの力強い末脚を持っている馬で、決め手を生かすには、東京のダート1400が向いていそう。まだ地味な印象で人気になりそうもないだけに、狙って面白い存在だ。

◆土曜東京10R・赤富士S(1600万下)
・ニシノオウガイ
 典型的な直線強襲型。それだけに、成績はムラに映るが、一戦ごとの中身はかなり濃い。前走後は、このハンデ戦の2100mを目標に北馬場と坂路併用で慎重に仕上げられており、体調は高値で安定。少しでも前半が速く流れるようなら、持ち前の息の長い末脚をフルに生かせそうなムードがある。今回の距離は初めてになるが、スムーズに折り合える気性で、スタミナ面にはまったく不安なし。この距離延長は、プラスと出る可能性がきわめて高い。

◆日曜新潟12R・平ヶ岳特別(500万下)
・エパティック
 前走の新発田城特別は、4週空いて調教が直前の1本だけで明らかに乗り不足。そしてレースでは後方馬群の中で包まれ動けず。さらに外へ出したが、そこでも窮屈になって、まったくの不完全燃焼。1週前の追い切りは同格シャドウパーティーを5Fから1秒5追走して67秒7〜上がり38秒5を絶好の手応えでマーク。気性の勝った牝馬でも馬体を大きく見せて気迫満点。スムーズな競馬なら新潟の外回りで一気に突き抜ける。

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美浦・栗東トレセンから重賞出走馬を中心に陣営の談話、中間の動きをレポート

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