【栗東トラックマン情報】
◆日曜京都11R・マイラーズC(GII)
・クラレント
「前走(東京新聞杯1着)は抜け出す脚が速かったし、強いレースだったと思います。今は馬が充実している感じですね。中間も順調に来ていますし、以前より攻め馬も動くようになっていますね。馬もしっかりとしてきて、体調面の不安もなく調整できているのもいいですし、相手は揃っていますがここでも引き続き期待しています」(橋口調教師)
・カレンブラックヒル
「前走(フェブラリーS15着)は、ゲートで立ち遅れたのが痛かったですね。普段の走りからダートはこなせると思っていたし、スタートの芝部分で行き脚がつくというイメージだったから、大きな誤算でした。レース後は放牧に出してリフレッシュ。ここを目標に予定通り調整できています。芝のマイル戦はベストの条件だし、次につながるレースを期待しています」(平田調教師)
・グランプリボス
「前走(香港マイル12着)は、秋からコンスタントに使ってきていたし、多少疲れもあったと思います。レース後は着地検疫を経てノーザンファームしがらきで放牧。いいリフレッシュはできましたね。帰厩後は順調に来ているし、しっかり負荷をかけられていますからね。休み明けはあまり良くないタイプなのでそこかどうかですが、いい競馬を期待しています」(矢作調教師)
・シルポート
「前走(中山記念3着)はいつもどおり逃げにこだわるレース。この馬のペースで進められたのは良かったですね。競馬のあとは放牧に出してリフレッシュさせてここを目標に帰厩させましたが、引き続きいい状態ですね。こういう馬なので絡まれるような展開だと厳しいから、すんなりと逃げてどこまで粘れるかでしょう」(西園調教師)
・マジンプロスパー
「前走(高松宮記念6着)は、内々で包まれる形になったのが響いた感じですね。外目でスムーズに運べていれば違ったと思います。幸いレース後はダメージなく来ていますし、順調に乗り込めています。レースぶりに幅が出てきているし、ジョッキーもマイルは大丈夫と言っています。相手は揃っていますが、ここでいい走りができれば今後の選択肢が広がるので楽しみ」(中尾調教師)
◆日曜東京11R・フローラS(GII)
・イリュミナンス
「前走(クイーンC3着)はいいポジションから最後までしっかりと脚を使ってくれましたし、広い東京コースでいい走りを見せてくれました。やはり直線の長い東京は合っていますね。ここを目標にして順調に調整できていますし、キャリアは浅くても素質の高さは見せてくれています。距離延長もプラスになりそうなので、なんとかオークスの権利を取りたいですね」(松永幹調教師)
・ラストグルーヴ
「前走(新馬戦1着)はさすが良血馬というレース。調教段階ではまだまだという印象でしたが、競馬に行って上のギアが入った感じでしたし、センスの高さも見せてくれました。レース後は大きなダメージなく順調に来ていますし、性格的にも輸送は大丈夫そう。ここでも楽しみですよ」(田代調教助手)
◆土曜福島11R・福島牝馬S(GIII)
・アロマティコ
「前走(関門橋S1着)は久々のレースだったし、スローペースを後方からの競馬で厳しい展開。小回りコースだけにどうかと思いましたが、小倉の直線だけで差し切るのだから力が違いましたね。ここを目標に追い切りの動きも文句ないし、牝馬どうしなら重賞でも楽しみですよ」(佐々木調教師)
・オールザットジャズ
「前走(中山牝馬S3着)は敗れたとはいえ力のあるところは見せた内容。馬体も充実していて、このところの状態の良さが伝わってきます。レースに行って時折もろさも見せている現状ではありますが、ここは引き続き牝馬どうしの重賞ですし、力を出せればいい競馬を期待できると思います」(岸本調教助手)
【美浦トラックマン情報】
◆日曜東京11R・フローラS(GII)
・エバーブロッサム
前走のフラワーCは、未勝利戦を勝ち上がって、いきなりの重賞。後方からジックリ進み4コーナーではかなり外を回されたが、直線は鋭い切れ脚を発揮してハナ差の2着。オープンでも楽に通用する能力を感じさせた。この中間も順調に乗られ、1週前の追い切りは古馬オープンのオメガハートランドと併せ、5F67秒8-上がり38秒8。さすがに稽古駆けの古馬が相手で3馬身ほど遅れたが、終いビシッと追えたことに大きな価値を感じさせる。今度はベストの2000メートル。さらに末脚を鍛えての出走。
・スイートサルサ
クイーンS2着の後は、左回りの東京コースにこだわり、ここまで待機。3月末から調教を再開して、順調な仕上がりを見せている。1週前はウッドチップでフジマサエンペラーを3馬身追走して、67秒0-38秒7。残り200で並びかけ、軽く気合をつけるとアッと言う間に1馬身差をつけてゴールイン。気合のり・動きともに久々感は全くなく、不安のない状態を整えている。折り合いが難しい馬ではなく、距離延長も2000までなら心配なし。道中貯めた力を確実に末脚に伝えられる馬、東京コースなら勝ち負けの競馬になる。
・テンシンランマン
前走後は坂路調教に切り替えているが、1週前追いは古馬のホワイトジュエルを3馬身ほど追走する形。互角併入になったが、鞍上の田中勝春騎手が押さえ切れない勢い。素軽さ満点で絶好の動きを見せた。気合を表に出す馬で、良く見せるタイプだが、それにしても気配の良さが目立っている。前々走でカミノタサハラと半馬身差の競馬をした馬。能力はオープン級だし東京コースも向いている。
◆日曜京都11R・マイラーズC(GII)
・ファイナルフォーム
昨暮の阪神カップ3着以来でひと息入り、今回は4か月ぶりの戦い。美浦に戻ってからは3月31日に初時計。それ以降は4日、7日、そして11日の1週前追いと計4本の追い切りを消化。1週前追いの11日は南ウッドに入り、3歳未勝利スペシャルリッチを5Fで7馬身追走から、ラスト1Fビシッと追って併入。脚いろこそ劣ったものの、5F66秒9-3F37秒3-1F12秒9の好時計をマーク。このひと追いで息もちが一気に変わるはず。それだけに直前追いは終い重点の内容でも十分で、5F68秒前後の時計を余裕を持ってマークすればキッチリ仕上がってくるはず。1600戦はベストの距離。前々走の京都マイルCは大敗しているが、右回りも特に苦にはせず、スタートさえ互角に出れば本来の強烈な差し脚で台頭のチャンス。
・レインボーダリア
昨秋のエリザベス女王杯を制した後休養に入り、今回は4か月半ぶりの実戦。放牧先から3月5日美浦に戻り、本格的な調教時計が出たのは3月10日。それ以降追い日ごとに時計を出し、計9本を消化。ビシビシ追った本数は2本だけでも、これだけジックリと乗り込んでいれば息もちはかなり出来上がっている。1週前追いの10日は南ウッドで1000万タイセイワイルドを2馬身追走から、G前キッチリ捉えて互角併入。5F68秒2-3F38秒2-1F13秒2の時計も、ケイコでは目立つタイプでなく、これだけ出れば十分。あとは直前にも一度終いをキチッと追ってくれば9分通り仕上がってくるはず。1600戦は多少忙しすぎる感もあるが、小回りコースの1800を克服している実績があり、前半巧く戦いに乗り切れれば心配なし。底力勝負の台頭期待。
◆日曜東京10R・府中S(1600万下)
・ジョングルール
勝ち馬の決め手に屈した前走の中山戦だったが(2着)、それでも差はわずかにコンマ1秒差だけ。昇級戦で、いきなりこれだけ戦えたあたりが、やはりポテンシャルの高さだろう。もともとがフットワークの綺麗な馬で、本質的に荒れ馬場は不得手。それを克服しての好走なのだから、開幕週の東京に移れば、自然と期待は高まってしまう。まだ全体に気性が子供で、全能力を発揮しきれていない印象だが、稽古の動き、そして馬体の造りから受ける印象は、まさにオープン馬のそれ。ここをアッサリ通過できるようなら、将来の展望が大きく開ける。
◆土曜福島11R・福島牝馬S(GIII)
・ミッドサマーフェア
馬体減りを考慮し、軽めの調教で使った昨夏のクイーンSの反動が、予想外に大きかったようで、秋の3戦は不本意な結果。展開面などの不利があったにしても、状態面の不安がモロに出たようだ。立て直しを図り3月中旬から乗り始めたが、ここ2週は、1F11.4、11.3秒という、登り坂とは思えない時計をマーク。抜群の瞬発力で復調をアピールした。GIも狙える器で、ここでは能力上位。
・マイネイサベル
エリザベス女王杯のコンマ6秒差7着の1戦を挟んで、府中牝馬Sと中山牝馬Sを快勝。道中しっかりと脚を貯めることで、安定して力を出せるようになってきた。この中間も体を緩めることはなく、意欲的な追い切りを消化。1週前はウッドチップの大外を回って66秒8-38秒0、直線ビッシリ追われると、ラスト1ハロンを12秒0。追ってからの反応・伸び脚ともに鋭さ満点、馬体を大きく見せ、絶好調をアピールしている。トップスピードまで一気に持って行ける馬で、小回り福島も心配なし。充実著しく、連勝で春の目標ヴィクトリアマイルに繋げる。
・トーセンベニザクラ
前走のターコイズS。外枠だったが2角で内に潜り込んでジックリ脚をタメる。しかし、直線で前が詰まり追い出すタイミングが遅れ、脚を余した形で4着。スムーズなら際どい競馬になっていた内容。今回は4か月半ぶりの実戦になるが、2週前にウッドで6F82秒2を楽々マークし、1週前の追い切りでは1000万のクラリスピンクを5Fから3馬身ほど追走して、65秒4-上がり37秒5の好時計を計示。追い出してからの反応もケタ違いでアッという間に3馬身突き放した。すでに態勢は整い万全のデキで臨む。
◆土曜東京10R・鎌倉S(1600万下)
・トキノエクセレント
折り合いに難しさを見せた前走の阪神戦。やはり右回りには常に苦手意識がつきまとう。ということで、その後は得意の左回り=東京戦に照準を合わせての調整。放牧に出されることもなく、順調に北馬場と坂路併用で熱心な乗り込みを消化。文句なしの仕上がりを見せている。戦績が示すとおり、東京コースのダート1400メートルがベストの馬。位置取りに関係なく、人馬の呼吸が合えば、ラストの切れ味はひとクラス上のものがある。長い直線を味方に、今度はキッチリと差し切りを狙う。