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神戸新聞杯、オールカマーなど

  • 2012年09月18日(火) 18時00分
【栗東トラックマン】
◆日曜阪神11R・神戸新聞杯(GII)
・ゴールドシップ
「ダービー(5着)は、ちょっと大事に乗りすぎたところもあったのか、最後届くまでにはいきませんでしたが、しっかりと脚を使って伸びているように悲観するような内容ではなかったと思います。その後は放牧に出してリフレッシュ。北海道の牧場から函館競馬場に入厩させ、札幌競馬場に移動後栗東へ。順調に調整できています。能力が高い馬だということは分かっているから、きっちり自分の競馬をしてほしいですね」(須貝調教師)

・ヒストリカル
「ダービー(18着)は、放牧明けでもちょっと攻めすぎたせいか、当日かなり体が減ってしまっていましたから。ゲートでトモをぶつけるアクシデントもあって、度外視していいレースだと思っています。そのあとは放牧に出してリフレッシュさせ、8月下旬に帰厩。体も大きくなって成長を感じますね。今回は輸送も短いし、仕上がりも上々。力を出せると思います」(音無調教師)

・ベールドインパクト
「ダービー(9着)は着順ほど差はなかったし、折り合いがついて収穫のあるレースではあったと思います。その後は放牧に出してリフレッシュさせ、8月末に帰厩。背丈は伸びた印象ですし、以前より落ち着きがあって徐々に心身が成長してきている感じはしますね。1週前追い切りの動きもしっかりしていましたし、阪神コースも問題ありません。いい競馬を期待しています」(寺島調教助手)

・マウントシャスタ
「前走(宝塚記念5着)は内々でスムーズな競馬ができたし、一線級の古馬相手に見せ場十分のレースをしてくれました。その後はNFしがらきへ放牧に出してリフレッシュ。8月末にここを目標に帰厩しました。春に比べて体が大きくなってパワーアップしていますし、1週前追い切りの動きも良かったですよ。宝塚記念であれだけのレースをしてくれたわけですし、3歳馬どうしなら楽しみです」(兼武調教助手)

・ヤマニンファラオ
「前走(ラジオNIKKEI賞2着)は最後勝ち馬の切れに屈したけれど、しぶとく脚を使うこの馬の持ち味は見せたし、賞金を加算できたのは大きかったですね。レース後は近郊の牧場に放牧に出してリフレッシュ。ここを目標に8月半ばに帰厩させました。その後も順調に乗り込んでいるし、体も増えていい状態です。本番に向けていいレースを期待したいですね」(河内調教師)

◆日曜中山11R・オールカマー(GII)
・ダコール
「前走(釜山S1着)は57・5キロを背負いながら、非常に強い勝ち方をしてくれましたね。レース後は3週間ほど放牧に出してリフレッシュ。いい意味で変わりなく来ています。今回は久々のオープンでもありますし、前走を見てもわかるとおり、直線平坦なコースが合っているタイプなだけに中山コースがどうかなど気になる点はありますが、ジョッキーが手の内に入れてくれていますからね。素質的にはこのメンバー相手にもやれておかしくないと思っています」(船曳調教助手)

・ヒットザターゲット
「前走(札幌記念11着)は出入りの激しい競馬になってしまって、この馬自身自分のポジションを確保することが難しかった。相手も強かったし、厳しいレースになってしまいましたね。レース後は栗東に戻して調整。順調に乗り込めています。特に変わりなく順調に調整できているし、変わりなくいい状態です。今回も、自分のリズムで気分よく走れれば楽しみです」(加藤敬調教師)

・メイショウカンパク
「前走(新潟記念11着)はこの馬としてはしっかりと走れているんだけれど、今の新潟は時計も上がりも速すぎるから…。もう少し前が止まるような馬場なら違うと思います。元々使いつつ良くなるタイプで、叩き3走目の今回はかなり動けるようになってきている印象。状態は上向いているだけに、少し展開の助けがあればチャンスが出てくると思います」(佐藤調教助手)

・ユニバーサルバンク
「なかなか勝ち切れなかったけれど、春は大阪−ハンブルクCを勝って、その後もいい競馬をしてくれたからね。夏場はNFしがらきへ放牧に出してリフレッシュ。秋競馬に向けて順調に調整できました。帰厩後も特に気になるところはなくいい状態だし、仕上がりも上々。春は長距離路線を使ってきたこともあって、この結果次第で今後のローテーションを考えることになるから、その意味でもいい競馬を期待したいね」(松田博調教師)

【美浦トラックマン】

◆日曜中山11R・オールカマー(GII)
・ナカヤマナイト
 宝塚記念8着以来で3か月ぶりの戦いとなるが、8月下旬美浦に戻ってから計4本の追い切りを消化。12日の1週前追い切りは南ウッドコースに入り1600万アストレーションとの併せ馬。5Fで3馬身追走から、直線は内に入りラスト1Fを持ったまま軽く1馬身先着。5F67.7-3F38.7-1F13.1秒の時計は平凡でも、向こう正面から折り合いが付き、動きそのものもスピード感満点で9分近くまで仕上がっている。これで直前追いはラスト1F軽く仕掛ける程度の内容で十分。中山2200は、今春のアメリカジョッキーC2着の実績があり、ペースが安定する外回りコースはレースがしやすいはず。長くいい脚を使うタイプだけに、今の馬場状態もベスト。斤量56キロでの出走なら力の違いを見せつけるはず。

・ルルーシュ
 札幌戦後は美浦に帰厩。体を緩めることはなく、週2本ずつ休まずに乗り込んでいる。1週前はウッドチップで54.2-39.7秒。馬場の外々を回ってきたが、パワフルな蹴り脚が鈍ることはなく、余カタップリにゴールイン。張ち切れんばかりの体で絶好調をアピール、期待の素質馬がこの夏に本格化気配を見せている。1800→2600と一気の距離延長した前走も、スムーズに折り合い、終わってみればむしろこの距離がベストと思わせる圧勝劇。初の中山戦になるが、どこからでも競馬ができる馬。高速決着にも不安はなく、初重賞制覇が見えている。

・ダイワファルコン
 前走の七夕賞は道中折り合いを欠いた。そのため直線の半ばで集中力が途切れ、伸びを欠いて9着惨敗。その後、精神面のリフレッシュを図り放牧。時計を出し始めたのが9月に入ってで調教本数は少ないが、牧場で乗られていただけに馬体に重め感はなく、1週前の追い切りでは5F66.4-上がり38.4秒を抜群の手応えで計示。いつもは4肢のさばきに硬さを感じさせるが、今回はリフレッシュ効果で完全に解消。初戦からエンジン全開。

・コスモラピュタ
 9日の北馬場では終始かかりぎみだったが、12日は折り合いがついて素軽い動き。本来の気合いを見せて好調子をキープしている。まだ気性面の若さが残るが、菊花賞で0.3秒差5着したように、気分良く走れば能力は一級品。やたらと時計が速い今の馬場は、スピードタイプの同馬にはピッタリだし、2番手で競馬ができた前走に気性面の成長も見せる。思い切った戦法で粘りきる可能性十分。

・ネヴァブション
 もともとが稽古駆けとはいえ、本来の「かかり癖」が戻って確実に復調ムード。前走の札幌記念は「1.不向きな小回りコース」「2.出負けで流れに乗れず」「3.苦手とする切れ味勝負」と悪条件が重なってしまったが、過去に重賞を3回勝っている得意の中山に戻れば、大幅な前進を期待していい。間隔をあけると良くないタィプということで、今回はローテーションンも理想的。ひと雨降って、少し時計のかかる馬場コンデインョンになるようなら、一発大駆けを期待していい。

・ラッキーバニラ
 夏の福島で1000万特別、続く新潟で1600万特別を目下2連勝。入れ込みがキツく、なかなか1000万クラスの壁を突破することが出来なかった馬が、いずれも逃げてしぶとく粘り込む戦いぶりで、5歳馬にして一気に素質開花。今回は2か月レース間隔があいたが、9月に入ってから急ピッチの調整ぶり。6日の2週前と13日の1週前追いをいずれも3歳オープンのフェノーメノをパートナーに、6Fから意欲的内容を消化。いずれも先行の形から遅れているが、稽古で動かない馬にしては粘り強さが目立ち、結局1馬身遅れとはいえ、以前のズルズルと後退してしまうところは薄らいでおり、これは力をつけている印象十分。逃げ有利の馬場状態、ハナをすんなり切れる展開を考えると大逃走劇があるかも…。

◆日曜中山10R・市原特別(1000万下)
・イッシンドウタイ
 昇級戦にもかかわらず、2番人気に推された前走の札幌戦。結果はコンマ5秒差の5着だったが、窮屈なインから砂を被りながらもしっかり伸びたように、内容的には十分といえるもの。1000万条件でも、互角以上に戦えるポテンシャルの高さを証明して見せた。1週前の稽古は、美浦に戻って時間が経過していないこともあって15-15程度だったが、相変わらず力強さは文句なし(76.3-61.4-45.7秒=馬なり)。この中山戦がいわば試金石となりそうだが、古F相手の定量戦でも、そのパワーは確実に通用する。

◆土曜中山11R・ながつきS(1600万下)
・テープカット
 6月の福島戦を最後に放牧に出されていたが、8月にトレセンに戻ってからは順調に稽古を消化。いつもと同じように、北馬場と坂路併用でたっぷり時間をかけて乗り込まれており、太め感なく仕上がっている。典型的な追い込み脚質ということで、流れが落ち着いてしまうと手も足も出ないが、乱ペースになるようなら、いつでも―発の魅力を秘めている豪脚の持ち主。斤量が軽くなるハンデ戦(おそらく54キロ)といぅのも魅力的な材料で、久々でも大きく狙う価値がある。

・セイカフォルテ
 全4勝すべてが新潟平コースだが、巧者というだけでは収まらない、前走の圧勝劇。ここに来ての成長が目立ち、本格化気配を迎えている。 1週前はウッドチップの大外を、 54.6-39.8秒と軽く流してきた程度だが、余力十分に素軽い動きを披露。以前は動きに硬さの残る馬だったが、今はすっかり影を潜め、体全体を使った豪快なフォームに変わってきた。近走の競馬で特に目立つのが、追ってからの反応の良さ。中山コースがダメな訳はなく、ここも一気に通過してくる。

◆土曜中山10R・九十九里特別(1000万下)
・ナンデヤネン
 夏場は無理させることなく、放数に出されて全休。8月下旬にトレセンに戻ってからは、坂路と北馬場を交互に乗る形で十分な運動量をこなしている。少し詰めが甘く、2〜3着の多い馬だが、逆に相手なりに毎回走る堅実さは大きな魅力。折り合いにもまったく問題のないタィプで、久々の中山2500mも難なくこなしてしまうはずだ。前回の休み明けを勝利で飾っているように鉄砲もまったく苦にしておらず、いきなり「好勝負」の期待がかかる。

◆土曜中山9R・行川特別(500万下)
・アロヒラニ
 未勝利の勝ちっぷりの良さから3番人に支持された前走だが、不利があり脚を余しての6着。それでも0.2秒という僅差で、まともなら突き抜けていたと思える内容。このクラスでは能力上位ということを示したし、セントライト記念に登録したように、厩舎の期待度も大きい。札幌で好調教を連発していたし、美浦に帰ってからも素軽さ満点の動き。上のクラスに行っても通用しそうだ。

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美浦・栗東トレセンから重賞出走馬を中心に陣営の談話、中間の動きをレポート

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