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直線の長い大井でノンコノユメ/帝王賞

  • 2016年06月28日(火) 18時00分


◆JBCクラシックのような緩い流れになるとは考えづらい

 かしわ記念から直線の長い大井の2000メートルに舞台が替わって、ノンコノユメ、サウンドトゥルーの末脚が生きると見る。

 昨年のJBCクラシックは1000m通過が62秒7という、このクラスとしてはスローペースでコパノリッキーが逃げ切った。ホッコータルマエが2番手でつついて1000m通過が61秒3という流れになった東京大賞典ではコパノリッキーが直線で早々と失速、ホッコータルマエが先頭に立ったところを差し切ったのがサウンドトゥルーだった。ソルテが逃げたかしわ記念は1000m通過61秒9という平均ペースで、2番手を追走したコパノリッキーには楽なペースだった。今回はアスカノロマン、クリソライトという先行馬が揃い、JBCクラシックのような緩い流れになるとは考えづらく、かしわ記念で持ち味を発揮できなかったノンコノユメ、サウンドトゥルーが台頭する。

 アスカノロマンは、前走平安Sのレースぶりが圧巻だった。道中、13秒台に落ちることが一度もないラップを刻み、直線で後続を突き放した。2着クリノスターオーに5馬身差をつける圧勝。実力的にはGI/JpnI馬5頭というこのメンバーに入っても通用すると見る。地方のコースは昨年の船橋・ダイオライト記念(3着)を経験しているのみで、大井2000mのGI/JpnIは経験が問われるコースゆえ力を発揮できずという不安はあるものの、コースをこなせればあっと言わせる場面もあるかもしれない。

 コパノリッキーは内目の3番枠に入って、ほかに逃げ先行の馬が何頭かいるという状況では、内で包まれて力を発揮できずという心配がある。

 ドバイ帰りのホッコータルマエはどうだろう。たしかに昨年の帝王賞はドバイ帰りで制したが、昨年ほどの勢いはないような気がする。

 アムールブリエは昨年末の名古屋グランプリで牡馬を圧倒。2000m以上の距離で力を発揮するところを見せた。ただ川崎記念では、ホッコータルマエ、サウンドトゥルーに直線で置いていかれたように、このメンバーに入るとちょっと厳しい。とはいえ馬券圏内の可能性はありそう。いずれ、アウォーディー、ラニとの3兄弟で直接対決というのも見てみたい。アメリカ3冠レースに挑戦したラニと、年末の東京大賞典でその舞台が実現ということにならないだろうか。

◎ノンコノユメ
◯サウンドトゥルー
▲アスカノロマン
△コパノリッキー
△ホッコータルマエ
△アムールブリエ

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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