【栗東トラックマン情報】
◆日曜中山11R・朝日杯FS(GI)
・アトム
「前走(デイリー杯2歳S2着)は惜しい競馬でしたね。開幕週の馬場だった分最後は差し届きませんでしたが、あと一完歩あれば届いていただろうという内容でした。レース後は一度放牧に出してリフレッシュさせ、ここを目標に帰厩。1週前追い切りでビシッとやったけれど、動きは良かったですね。ここにきて馬体もしっかりしてきましたし、マイル戦も合っていると思うので期待しています」(池江調教師)
・ウインフルブルーム
「前走(千両賞1着)はスムーズに前へ行けたし、最後までしっかりとした脚取りでいい勝ち方だったと思います。レース後は特にダメージもなく順調に調整できていますし、今回は中1週になるので、直前の追い切りはあまりやりすぎないように気をつけるつもり。先行する形がいいので、中山コースは合いそうですし、この馬のリズムで走れればここでも楽しみです」(宮本調教師)
・ニシノデンジャラス
「前走(北海道2歳優駿4着)後に栗東へ入厩。今回中央初出走になりますが、レース間隔がそれほど空いていませんし、調整は順調にできています。調教では芝コースにも入れて感触を確かめていますが、トビが大きく動きは悪くありませんでしたよ。やってみないと分からない部分はありますが、芝でもと思って中央転入してきたし、適性はあると思っていますよ」(領家調教師)
・ベルカント
「前走(ファンタジーS1着)はスムーズな競馬ができましたし、1400mにもうまく対応できて収穫の多いレースだったと思います。牝馬ですが、脚質的には阪神外回りよりも中山コースの方が合いそうなのでここを使うことにしましたが、レース後も順調に調整できていますし、上積みが見込める状態。距離、相手関係などやってみないと分からない部分はありますが、スムーズに運べれば楽しみです」(角田調教師)
◆土曜中京11R・愛知杯(GIII)
・アロマティコ
「前走(エリザベス女王杯3着)は力のあるところを見せてくれましたね。2走前の府中牝馬S(7着)はスローペースで展開が合いませんでしたが、きっちりと変わってくれたあたりがさすがです。この中間も順調に調整できているし、当然ここでも期待していますよ」(佐々木調教師)
・シャトーブランシュ
「前走(秋華賞6着)はちょっと窮屈な場面もあって残念でしたが、内からしっかりと脚を使って差のない競馬はできていますし、力はありますね。レース後は短期放牧に出してリフレッシュさせ、ここを目標に帰厩。順調に調整できていますよ。スムーズに進められればこの相手でもいい競馬を期待していいと思います」(松水調教助手)
・スマートレイアー
「前走(秋華賞2着)はスタートで出遅れてしまいましたが、後ろからでもいい脚を使ってくれたのは収穫だったと思います。中間はゲートの確認も行って対応していますし、順調そのものですね。追い切りに乗ってもらった武豊騎手からもいい動きと言ってもらいましたし、スムーズな競馬ができれば楽しみです」(高野調教助手)
・トーセンソレイユ
「前走(秋華賞7着)は内々に包まれてごちゃついてしまって、スムーズに走ることができませんでした。レース後は放牧に出してリフレッシュさせ、ここを目標に帰厩。順調に調整できていますし、カイバもまずまず食べてくれています。素質は確かですし、3歳馬でハンデも手ごろになるでしょうから、いい競馬を期待したいですね」(池江調教師)
【美浦トラックマン情報】
◆日曜中山11R・朝日杯FS(GI)
・ショウナンワダチ
1週前はウッドチップを単走で68秒4-38秒7。柔らかい身のこなしでバネを利かせた走りは、軽く流した感じでもこの時計が出てしまう。器の違いを感じさせる走りで、状態面も確実に上向いている。初戦はひとマクリで後続を突き放し圧勝劇、2連勝目は10頭以上前を走っている馬込みを縫っての勝利と、着差以上の強さを見せている。キャリア2戦でも異なる競馬での勝利はセンスの良さを示すもの、追ってからの反応が良く、ギアを一気に上げられるのは強力な武器。中山マイルにも適応力があり、無傷のGI制覇を狙う。
・ショウナンアチーヴ
前走時も追い切りで凡走→競馬で好走と、気性的にアテにならない面はあるが、1週前追いは後藤騎手が乗っていたこともあるが、まともに走ってスピード感満点の動き。バランスのとれた見映えする好馬体で、真面目に走れば、一級品であることは間違いなし。アッという間にインから抜け出した前走の決め手は、中山の千六で大きな武器になるはず。相手強化でも、狙い目は十分ある。
◆土曜中京11R・愛知杯(GIII)
・コスモネモシン
前走の東京=キャピタルSでは9着と敗れたが、これはマイル戦の流れにとまどっただけ。この馬はゆったりと流れる1800-2000メートルで、すんなりと先行できることが好走の絶対条件。2ハロン距離が延びる今回は、間違いなく能力全開だろう。しかも牝馬限定戦、新潟記念を制した得意の左回りに戻るのも大きなプラス。相変わらず稽古では気性の難しさを見せることが多いが、実戦に行けばなんら不安なし。ズバリ勝ち負けになる。
・ゴールデンナンバー
前走のユートピアS。最後方から進み、直線で外へ持ち出すと豪快に伸びて一気に差し切った。その日は外から伸びて勝った馬はなく、この馬のパワーの凄さを感じさせた内容。
この中間も馬体を大きく見せ2週前の調教で6F79秒8を楽々計示し、1週前の追い切りでは、さらに攻めを強化して6F78秒8-上がり37秒9を抜群の手ごたえでマーク。馬体充実と共にパワーアップのド迫力。牝馬同士なら重賞でも好勝負必至。
・マイネイサベル
前走マイルCSはスタート後手・17番枠・差し脚質不利の流れから決め手が不発に終わったが、秋3戦目となる今回は体調面も上向いており、牝馬限定戦・ガマンが利く距離2000m戦なら十分に力を発揮できるはず。前走後中3週のレース間隔となるが、4日の1週前追いは活力のある走りっぷりで5F68秒8-3F39秒0-1F12秒7をマークしており、太め感なくキッチリ仕上がっている。これで直前追いは輸送を考慮した押さえた内容になるはずで、5F70秒前後の時計が出れば万全。多少ハンデ面で厳しくなりそうだが、今春牝馬のGIIIを連勝している力から仕方なし。スンナリ中団ぐらいを追走できる展開になれば強烈な差し脚で台頭のチャンス。
◆土曜中山11R・ディセンバーS(OP)
・ダービーフィズ
格下のサンマルデュークに1馬身遅れだが、3馬身ほど追走したものだし、最近は稽古駆けしなくなり、ビッシリ追えれば十分。前走時が究極の仕上げだっただけに、その後馬体が戻っているのも好材料で、状態面の不安はなさそうだ。前走はGIの壁もあるが、やはり距離の問題。若竹賞を快勝、セントライト記念がハナ差2着と、同馬にとって中山の中距離が最も力を出せる舞台。巻き返す。
・クラウンレガーロ
先週の朝日チャレンジCが除外となったため、1週待たされる形でこちらに回ってきたが、11月27日・12月4日とハードな調教を消化しており、前走休み明けで太めだった馬体はキッチリ絞れてきた。4日の1週前追いでは本来のスピード感十分の走りが戻って5F66秒8-3F38秒9-1F12秒7を持ったままでマーク。1Fモタついた前走時とは一変の内容。久々・距離も多少短かった前走でも3着は底力を裏付けるもの。叩き一変、適距離の今回は勝機到来。
・フェイムゲーム
1月の京成杯を中団から鋭く追い上げ、坂上で先頭に立ち押し切って快勝。次のスプリングSはスタートで出遅れたうえ、道中外へ張られかなりのロス。直線よく伸びたが脚を余して4着。皐月賞はマイナス8キロと体重を落として12着大敗は体調に問題があったように感じられた。その後休養に入り今回は8ヶ月ぶりになるが、急ピッチで乗り込まれ1週前の調教ではオープン馬インプレスウィナーと併せ5F69秒0-上がり39秒9。大外を回ったため時計は平凡だったが、抜群の手ごたえで勝った。久々でもオープン特別のメンバーなら…。
◆日曜中山9R・チバテレ杯(1000万)
・シャドウパーティー
1週前はウッドチップで85秒2-70秒5-41秒6、長めから14秒台と速めのラップを踏んだが、最後まで余力十分に力強い走りを披露。首をグッと下げ、鞍上の追い出しを待っている姿は走る気満々、久々の前走も仕上がりは良かったが、1度使ったことで気合のりが一変してきた。前走は千通過61秒0、このペースで2番手以下は2秒近く離れての追走と、勝ち馬のジョッキー以外は完全に判断ミス。結果2着に6馬身差をつけての逃げ切りと、競馬になっていなかった。前走は参考外、状態面の上積みも大きく、今度こその一戦になる。
◆日曜中山10R・仲冬S(1600万)
・ゲンパチメジャー
中山1週目のアクアラインSに出走を予定していたが、残念ながら抽選で除外に。ということで、2週スライドした形になるが、その分乗り込みはたっぷり。1週前の追い切りでも、持ったまま併走馬を子供扱いしたほどで、まずは万全の仕上げとしていい。新潟で五百万→一千万を連勝したが、いずれも横綱相撲といえる強い内容。準オープンにクラスは上がっても、今の勢いがあれば十分に通用するはずだ。そのアクアラインSの勝ち時計は、1分11秒0。持ちタイムの比較からも(自身の最高記録は1分10秒7)、まったく見劣りしていない。
■お知らせ■
当コラムは12/9をもって終了させていただきました。12/16より、各重賞の陣営コメントほか、調教、血統など多角的に重賞を分析する新コラム「重賞のみどころ」(月曜18時公開)がスタートいたしましたので、ぜひ予想にお役立てください。