スマートフォン版へ

波乱傾向が強いマーメイドS、どう攻める!?

  • 2015年06月12日(金) 18時00分


◆常識で予想できないレース

 マーメイドSはハンデ戦になってから波乱傾向が強くなり、軽ハンデ馬や前走条件戦組がどんどん馬券に絡んでいる。常識で予想できるレースではなくなってきているが、この手のレースで問題なのが「穴をとったつもりが、意外とつかない」という結末。裏の裏、で人気サイドの馬に行ってみるか、世の常識をさらに超えたゾーンの穴馬にアプローチするか、その選択になる。

 人気はバウンスシャッセ、マリアライト、ウインプリメーラ、リラヴァティあたりだろうか。近年の傾向だとこれらが1〜3着を独占することは考えづらく、1頭を選んで3連複・3連単の残り2枠を「人気・穴」か「穴・穴」で埋めたいところだ。

 バウンスシャッセは格上イメージがあるが、中山牝馬Sは展開がハマった感もある。それでいて持ちハンデが2キロ引き上げられたのは、軽ハンデ馬の好走が多いこのレースにおいてはやや不利な印象だ。

 マリアライトはまだ4歳+初重賞ということもあって53キロ。53キロ以下の好走が多いレースだけに、ハンデそのものは良い。問題は距離短縮で、過去2走、特に前々走はかなりのスローだった。初手の位置取りが後ろになりすぎないかどうかが問題だ。

 ウインプリメーラは54キロだが、同じ斤量で福島牝馬S(別定)4着があるし、好走があっても不思議ではない。位置取りを生かした競馬をしたい。

 位置取りといえば、リラヴァティは先行力もあるし、成績面からもここは期待がもてそうだ。個人的には人気どころの中で最も計算できると考えている。

 アースライズも上位人気に食い込みそう。この49キロは正直かなり恵まれた。オークス4着は今回のメンバー中でも格の面でかなりの履歴だが、ハンデには反映されていない。中谷騎手ということで前人気がそれほど伸びていないが、年数は重ねた騎手だけに、リラックスして乗ってくれれば問題ないと思う。

 イリュミナンスは岩田騎手が52キロで騎乗する。52キロ以下の岩田騎手は通算[22-24-25-91]で、回収率は単113%・複102%。52キロで乗るのは昨年8月以来だが、2014年の52キロ騎乗は[7-1-6-1]と驚異的な成績。唯一馬券に絡めなかったのは9番人気馬。一方で12番人気馬での1着も決めている。

 あとはシャトーブランシュカノンあたりがそれなりに売れそうだが、そこを超えた穴馬として注目したいのがアドマイヤギャラン。オープンに上がってからは牡馬相手の競馬ばかり。前走は大敗したが休み明けという言い訳もたつ。オールカマーやカシオペアSの着差を考えたら、ここで馬券に絡んできても不思議ではない。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング