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伝統の3歳重賞を制するのは/シンザン記念

  • 2016年01月06日(水) 18時00分


 アストラエンブレム、ピースマインド、ラルクなど今後に向けて賞金を加算しておきたい素質馬が揃ったシンザン記念。抽選の結果次第で様相がガラリと変わる可能性もあり、悩ましい一戦となりそうだ。出走を予定している主な有力馬は次の通り。

■1/10(日) シンザン記念(3歳・GIII・京都芝1600m)

 アストラエンブレム(牡3、美浦・小島茂之厩舎)は昨年10月のサウジアラビアRCでタイム差なしの3着。2走前の未勝利戦からマイナス10キロ(新馬戦からだとマイナス18キロ)での出走で、実際良い状態には見えなかったが、それでも後方からメンバー中最速の脚を使って差を詰めた。抽選対象、初の右回りという点はあるものの、しっかりと馬体を戻して出てくればここでも上位争いは必至だろう。

 ピースマインド(牡3、栗東・宮徹厩舎)は新馬戦でリオンディーズの2着に敗れたが、続く未勝利戦を6馬身差で圧勝。リオンディーズが2戦目で朝日杯FSを勝って2歳王者になったことを考えると、本馬の素質も相当なものと言えそう。ここでも好走が期待される。

 ラルク(牝3、栗東・松永幹夫厩舎)は母が米GIの勝ち馬、父がディープインパクトという良血馬。新馬戦ではハナを切って、直線で難なく後続を突き放した。素質はかなりのものがありそうで、牡馬相手の重賞でも期待は十分。

 その他、新馬戦を快勝した良血馬ジュエラー(牝3、栗東・藤岡健一厩舎)、2勝を挙げているレインボーライン(牡3、栗東・浅見秀一厩舎)、朝日杯FSで6着のツーエムレジェンド(牡3、栗東・池添兼雄厩舎)、デイリー杯2歳Sで3着のノーブルマーズ(牡3、栗東・宮本博厩舎)なども上位争いの圏内。発走は15時45分。

【データ分析】
人気(2010年以降・Aコース開催の過去6回)…1人気は[2-0-0-4]勝率33.3%、複勝率33.3%と安定していない。1〜5番人気が[5-2-3-20]複勝率33.3%、複勝回収率69%、6〜10番人気が[1-4-2-23]複勝率23.3%、複勝回収率121%。11番人気以下が[0-0-1-27]複勝率3.6%、複勝回収率29%と中穴が馬券になることがやや多い。

枠番(2010年以降・Aコース開催の過去6回)…1〜4枠の馬が[4-4-5-27]複勝率32.5%、複勝回収率132%、5〜8枠の馬が[2-2-1-43]複勝率10.4%、複勝回収率26%と内枠の馬の成績が外枠より断然よい。しかし、12〜13頭でのレースとなっている近2年では、1〜4枠の馬が[0-1-1-7]複勝率22.2%、複勝回収率26%と少数頭だと相対的に内枠の有利を受けられないのか、成績が芳しくない点に注意。

前走脚質(2010年以降・Aコース開催の過去6回)…前走の上がり3Fが1〜3位だった馬は[2-3-3-39]複勝率17.0%、複勝回収率55%と、差し馬の台頭が多い京都外回りコースとしては低い成績。対して4位以下だった馬が[4-3-3-29]複勝率25.6%、複勝回収率100%と好成績。実際のレースで3コーナーを3番手以内で回ってきた馬が[5-3-1-13]複勝率40.9%、複勝回収率160%と好調なように、上がりが速いに越したことはないが、このレースでは直線での差し脚より道中で前に付けられることの方が重要になる傾向。

◆アストラエンブレム
・一週前調教診断/井内利彰
 中京、新潟、東京。デビューから3戦はすべて左回りなので、今回の右回りは未知数。ただ、美浦所属馬でありながら、デビュー戦を中京まで輸送した経験は今回の京都競馬場までの輸送に活きてくるはず。ちなみに前走時は中9週のローテーションに対して、4本の追い切りで仕上がり不足だった。
 今回は中12週だが、追い切り本数はすでに7本。前走時の倍近い乗り込み本数ということで仕上がりに不安は感じさせない。最終追い切りは坂路にせよ、トラックにせよ、馬なりで単走という形になりそう。それでも問題はないが、あとは過去3戦すべてメンバー最速上がりをマークしているように、後方からの脚質だけだろう。

・血統診断/望田潤
 ブライトエンブレムの3/4弟。母ブラックエンブレムは秋華賞馬で

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