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TCK女王盃

  • 2015年01月20日(火) 18時00分


◆地方勢は駒不足も中央勢は5頭と限られた枠に充実のメンバーが揃ったTCK女王盃

 地元南関東勢はレッドクラウディア1頭のみで、このレース史上最低の8頭立てとなった。ただ登録のあった中でも過去にダートグレードで入着実績のあったアスカリーブルやエミーズパラダイスらは近走イマイチという成績で、JBCレディスクラシックで地方最先着(6着)のマイネエレーナは繁殖入り、年末の東京シンデレラマイルを圧勝したノットオーソリティが中2週という間隔もあって回避ということでは、地方勢は駒不足となっても仕方ない。

 対照的に中央勢は、5頭と限られた枠に充実のメンバーが揃った。5頭中4頭にダートグレード勝ちがあり、あとの1頭も連戦連勝の上がり馬。しかもその中にはJBCレディスクラシックの1、2、4着馬がいるというメンバーだ。JBCが終わったあとの年明け初戦でもあり、先々が目標という馬もいるはずで、ここに本気で臨んでくるかどうかということを考えると悩ましい。

 そういう意味でも、ここで賞金を加算して今後につなげたいソーミラキュラスを狙ってみる。賞金別定で重賞実績馬が斤量を背負わされるのに対して54kgはかなりのアドバンテージ。牝馬同士のダートグレードは、サンビスタやトロワボヌール、今回は出走がないもののワイルドフラッパーなどがそうだったように、中央準オープン勝ちの実績で十分に通用する。

 実績最上位はサンビスタで間違いない。牝馬同士のJBCレディスクラシック制覇はともかく、チャンピオンズCで牡馬のGI/JpnI勝ち馬に混じって、勝ったホッコータルマエからコンマ4秒差、ワンダーアキュートに先着しての4着には、正直驚いた。ただ今回は初めて背負う57kgという斤量に加え、反動がないのかどうかが気になるところ。

 トロワボヌールは、ダートに限るとまだ連対を外さず、底を見せていない実力といっていいだろう。前走クイーン賞での勝利も力の違いを感じさせるレースぶりだった。ダートの右回りは、中山の1000万条件戦で一度経験(2着)しただけだが、中団から末脚勝負のこの馬に、大井の長い直線はむしろプラスになるのではないか。

 馬券圏内は、アクティビューティ、エスメラルディーナと中央勢のみ。タッチデュールがクイーン賞でブルーチッパーをとらえようかというあわやの4着があったが、その時はハンデ51キロ。今回54キロで、それ以上の着順を望むのは難しい。

◎ソーミラキュラス
◯サンビスタ
▲トロワボヌール
△アクティビューティ
△エスメラルディーナ

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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