サドンストームで挑んだ北九州記念は11着、ティーハーフと共に参戦したキーンランドCは3着に終わりました。国分優作ジョッキーにその2戦を振り返っていただきます!
(取材・文/大薮喬介)
キーンランドCのような脚をタメる競馬は合っていない
――2戦とも残念でしたね。
優作 う〜ん、北九州記念は思った通りのレースが出来たんですけどね…。相手はベルカントしかいないと思っていたので、勝負どころで引き離されるわけにはいかなかったし…。いい感じで直線に入ったので、「これなら!」と思ったんですが、弾けませんでした。夏場は合わないのもかもしれません。それに時計の速い小倉も得意ではないのかも…。
――ティーハーフのキーンランドCはいかがでした? スタートはスッと出ましたね。
優作 いいスタートでしたね。ペースもそれほど速くはならないだろうと思っていたので、わざわざ控える必要はないかなと。これまでも好位からの競馬はできていましたからね。
――その後は徐々に下がっていきました。
優作 そうですね。前がゴチャつきそうだったので、スピードをキープするよりは、馬のリズムを大事にしたほうがいいと判断しました。
――3、4コーナーで、ウキヨノカゼが外からマクっていきましたね。一緒に動こうとは思わなかったんですか?
優作 隣の馬がベッタリくっついていたので、動けない状況でしたから。それに函館SSのような競馬も考えてはいたんですが、本番に向けて、内を突いたり、脚をタメたら、どれだけ脚を使えるかを試したいとも思っていたんです。そういう思惑もあって、動けないのなら直線勝負をしてみようと。
――なるほど。直線は内が開きませんでしたね。
優作 まぁ、それは仕方ないと思います。少し強引でしたけど、外に出したら間に合うだろうと思っていたので。
――直線は思った以上に弾けませんでしたね。
優作 そうなんですよね…。トーホウアマポーラにも差されてしまって。四位さんのウキヨノカゼも早めにマクってくるのは予想できていたんですが、直線であそこまで粘られるのは予想できませんでした。
――函館SSのような末脚が出なかった理由はありますか?
優作 お兄ちゃんのサドンストームもそうですが、器用なタイプではないので、現状は早めに脚を使って、その勢いでゴールまで突き抜けるような競馬が合っているのかもしれません。脚をタメても思った以上に弾けませんでしたから。
――西浦調教師はレース後に何かおっしゃっていましたか?
優作 僕と同じ意見でした。「現状は函館SSのような競馬が合っているのかな」と。能力があるのは間違いないんです。使える脚を出し切ったところがゴールではなくて、脚を使い切ってから底力に期待してゴールまで持たせるような競馬がいいのかもしれないです。
――函館SSでもゴール前はまだ余裕がある感じでしたしね。
優作 ええ。脚を使い切っても、急にスピードが落ちることはないですから。
――では、本番はマクって押し切る競馬をするつもりですか?
優作 次は急坂のある中山ですからね。さすがに函館SSと同じような競馬をしたら持たないと思います。ただ、本番はメンバーも強くなって、ペースも遅くならないでしょうし、ウキヨノカゼのように一気にマクるような競馬をする馬はいないでしょうから、競馬はしやすくなるんじゃないかなと思っています。
――中山はいかがですか? 4戦して5着が最高です。
優作 問題ないと思います。急坂はありますが、坂路での動きがいいので、むしろ合っているんじゃないでしょうか。
――それでは最後に本番に向けて抱負をお願いします。
優作 僕もティーハーフも全力を出し切りますので、応援してください。頑張ります!
「僕もティーハーフも全力を出し切りますので、応援してください。頑張ります!」
【次回のキシュトーークU25は!?】
次回は、関東若手のホープ・井上敏樹ジョッキーの登場です! 夏場は2年連続の北海道フル参戦。競馬の話はもちろんのこと、井上ジョッキーの素顔に迫ります。乞うご期待!